「今日も行けなかった…」
冷蔵庫の野菜室をのぞいて、また心がギュッと縮こまる。
スーパーに行くのが、怖い。
誰かとすれ違ったり、レジで並ぶ時間が、とても苦しい。
そう思うようになったのは、数年前。
子どもが幼稚園に通い出して、少し時間ができた頃。
ふと、自分のことが手につかなくなっていました。
買い物へ行く支度をして、いざ玄関まで行くのに、
ドアノブに手をかけられない。
そんな日々が増えていきました。
ある日、意を決して向かったスーパーで、
強めにぶつかってきたカートの音に驚いてしまい、
涙があふれて外に飛び出してしまったことも…。
「もう、無理しなくていいかも」
そう思えたきっかけは、宅配サービスの存在でした。
最初は「高そう」「ちゃんと届くのかな」と不安もありました。
でも試してみたら、私の生活にはぴったりでした。
家の中で、スマホから注文して、玄関前にそっと届く食材たち。
人と顔を合わせずに必要なものが届く安心感は、
私にとってとても大きかったんです。
家計の工夫は必要だったけど、「無理して出かける日」が減るだけで、
心がこんなに軽くなるなんて。
今でも、気分のいい日はちょっとだけ外に出ることもあります。
でも、「買い物は行かなきゃいけないもの」じゃないと知ったことで、
ずっと生きやすくなりました。
買い物へ行かないことが、私にとってはやさしい選択でした。